イ・チャンヨン「補正予算、物価への影響は大きくないだろう」

###「全国民給付金、選択的に支給すべき

###困難な自営業者を支援できる

###物価は安定しているが、体感物価は高い」

イ・チャンヨン韓国銀行総裁は18日、政府と与党が推進する第2次追加補正予算案（補正予算）の編成について「物価への影響は大きくないだろう」と述べた。

総裁はこの日午後、ソウル南大門路の韓国銀行別館で開かれた物価安定状況運営状況点検記者説明会で補正予算に関する質問を受け、「政府・与党の補正予算案の内容を見ていないので（正確に）評価するのは難しい」とし、このように述べた。

総裁は消費刺激のための全国民給付金についても「具体的な内容は分からない」としながらも、「財政効率性の観点で普遍的な支援よりも選択的支援が困難な自営業者や零細事業者を支援するのに効果的だ」として、過去の反対立場を維持した。補正予算規模が拡大することで政策金利引き下げのペースが遅くなる可能性があるという市場の見方に対しては「いつ、どの程度下げるかは家計負債、住宅市場、外国為替市場などを見ながら判断する」と述べ、慎重な姿勢を示した。

韓国銀行は20兆ウォン前後の補正予算が編成される場合、来年の物価上昇率が0.1%ポイント追加で上昇すると分析した。補正予算編成と支出に必要な手続きや時間を考慮すれば、今年の物価への影響は限定的と見ている。補正予算による経済効果は来月公表する。

韓国銀行はこの日の説明会で物価上昇率の動向について安定的だと評価した。最近の物価上昇率は2%前後で推移している。韓国銀行は「加工食品や一部サービス価格の上昇は物価上昇率を上向かせる要因となるが、需要圧力の低下などがこれを相殺し、今年下半期の消費者物価・コア物価（エネルギー・食品を除く）上昇率はいずれも1%台後半の水準で安定するだろう」と述べた。

最近の中東地域の地政学的リスク高まりによる国際原油価格上昇への懸念はリスク要因として指摘した。総裁は「原油が$75まで上昇する状況については分析したが、市場で議論されている不確実性はさらに大きいレベルだ」とし、「原油が低い水準で推移するのが望ましいので、これ以上の悪材料が生じないことを願う」と述べた。

物価水準が上昇した点にも言及した。総裁は「物価安定とは物価上昇率が安定したという意味だ」とし、「物価水準が高くなったことで物価が安定したと感じられない人が多いだろう」と指摘した。報告書を通じても「パンデミック以降、物価上昇期を経て高くなった物価水準が依然として家計の負担となっている」とし、「最近は加工食品など必需品の価格も上昇し、脆弱層の体感物価が高い」と分析した。

カン・ジンギュ記者 josep@hankyung.com