- 分散型取引所(DEX)の市場シェアが25%に到達し、規制圧力・技術革新・利便性改善が主な成長要因であると伝えた。
- 今後、機関マネー流入・AIベース自動取引・クロスチェーンインフラの成熟などが、DEXシェアを2030年までに65%まで拡大させる見通しだと述べている。
- DEXは検閲への耐性、パーミッションレスなイノベーションなどブロックチェーン本来の価値を体現し、中央集権型取引所(CEX)に対して競争力を高めていると伝えた。
- この記事はAIベースの言語モデルで要約されています。
- 技術の特性上、重要な内容が省略されたり事実と異なる場合があります。
Kim Seo-jun, Hashed CEO

2025年6月1日、暗号資産取引市場の地殻変動が数値として確認された。The Blockデータによれば、分散型取引所(DEX)の市場シェアは25%を記録した。18ヶ月前の9.3%から加速的に成長し、いまや暗号資産取引全体の4分の1を占めるまでになった。

これは単なるシェア変化を超えた事象だ。金融取引のパラダイムが中央集権から分散型へ、信頼ベースからコードベースへ転換していることの明確なシグナルとなっている。
DEXの本質: 取引所を超えたブロックチェーンエコシステムの心臓
DEXは単なる「分散型取引所」を超えて、ブロックチェーン金融生態系の中核インフラとして確立されつつある。CEXが孤立した城なら、DEXはすべてがつながる巨大な金融都市だ。
エコシステムのコンポーザビリティ(Composability)はDEX最大の強みと言える。Uniswapで取引し、Aaveに預け、Curveで流動性を提供する全工程が単一トランザクションとして処理可能だ。2024年には500億ドル超のフラッシュローンが実行され、“時を超える金融”が現実となった。
許可不要(パーミッションレス)イノベーションも鍵だ。CEXへの上場に数百万ドルを要するのに対し、DEXでは誰もが2分でトークンを作り、取引を始められる。Uniswap V4のHooksはプロトコル自体をプログラマブルにした。
クロスチェーン相互運用性の進化も加わり、DEXは全ブロックチェーンをつなぐグローバル流動性ネットワークになりつつある。THORChainは2024年に50億ドルのクロスチェーン取引を処理し、LayerZeroやAxelarらがチェーン間の壁をなくしている。
このようなDEX特有の強みがどのように25%シェア達成につながったのか、そして今後さらなる成長を牽引する原動力は何か、詳しく見ていこう。
これまでの原動力:25%までの歩み
1) ソラナミームコインブームとDEX先行上場 ★★★★★
2024年のソラナエコシステム爆発的成長こそが、DEX躍進の最大要因だ。Pump.fun単体で11月だけで1億600万ドルもの収益を生み、ソラナミームコインDApp全体では年間で5億900万ドルの収益を記録した。

Donald Trumpの$TRUMP, BONK, WIF, BOMEなど主なミームコインは全てDEXで取引を開始し、数十億ドルの時価総額を達成後にCEXへと上場した。ここでCEXは“選択肢”となった。
これはDEXの抜本的な優位性を示している。上場審査や手数料交渉、書類作成なしに即時取引できるパーミッションレスイノベーションの力が証明された。CEXが4〜6ヶ月かけて上場手続きを行う間に、DEXはすでに数十億ドル相当の取引量を処理していた。
2) 規制圧力とCEX信頼の崩壊 ★★★★☆
2024年SECによる集中攻撃がCEX業界を揺るがせた。Binance・Coinbaseの同時起訴、Krakenへの3,000万ドル罰金、Binanceの米国撤退といった一連の事件が中央集権取引所の脆弱性を露呈した。
FTX崩壊のトラウマはいまだ鮮烈だ。"Not Your Keys, Not Your Coins"は今やありふれた格言ではなく、生存戦略へと変わった。SEC訴訟発表直後、Coinbase株価は12.1%急落、Binanceでは24時間以内に7億8,000万ドルが流出した。
Tornado Cash開発者逮捕はさらに衝撃的だった。しかしプロトコル自体は稼働し続け、検閲耐性というDEXのコアバリューが証明された。中央主体がなければ政府も容易に止められない事実が明らかとなった。
3) 個人ウォレットのユーザビリティ革命 ★★★★☆
従来のノンカストディアル・ウォレット最大の課題はシードフレーズ管理だったが、新世代ウォレットの登場で解決されつつある。

MPCベースウォレットの急成長
ZenGoは2024年時点で70万人ユーザーを獲得し、前年比250%成長。MPC(Multi-Party Computation)技術によりシードフレーズなしでも安全な資産管理ができる。ユーザーはメールや生体認証のみでウォレットにアクセス可。Fireblocksは主に機関向けにMPCウォレットサービスを提供し、管理資産は1,000億ドル超。Goldman Sachs, Credit Suisseなど大手金融機関がこれを活用しDEXへ参入している。
ソーシャルリカバリーウォレットの拡大
Argentは150万ダウンロード突破、月間アクティブユーザは35万人。家族や友人を「ガーディアン」指定しウォレットを復旧でき、テクノロジーに不慣れな利用者にも安心して使える。
アカウントアブストラクションの現実化
Safe(旧Gnosis Safe)は、2024年末で管理資産1,000億ドル突破。スマートコントラクトウォレットでマルチシグや利用限度、オート実行など銀行口座並みの便利さを実現。主な利用者は企業やDAOで、イーサリアムTVLの15%がSafe経由で管理されている。
埋め込み型ウォレット大衆化
Privyは2024年1年間で500万の埋め込み型ウォレットを生成。ユーザーはGoogle/Apple/Twitterによるソーシャル認証だけでウォレットを作成でき、自身が暗号資産ウォレットを使っていることすら意識しない。Friend.techはこの技術で日間アクティブユーザー10万人を獲得した。
4) 技術インフラの発展 ★★★☆☆
Solanaは1秒間に65,000トランザクション、0.0001 SOL(約$0.02)の手数料、400ms未満のファイナリティとCEX顔負けの体験を実現。
イーサリアムL2ソリューションも進化。Arbitrum Oneは日間取引量5億ドルを突破、メインネットを凌ぐ活発さ。BaseはCoinbaseの支援でリリース6ヶ月でTVL20億ドルを達成。Polygon zkEVM, Optimism等主要L2の平均取引手数料も$0.10未満に低下した。
5) DeFiエコシステム成熟 ★★★☆☆
Jupiter, 1inch, 0xなどDEXアグリゲーターが数十のDEX流動性を統合。JupiterはSolanaのみで月間取引量400億ドルを処理し、最適ルートを利用者に提供。
CurveのveトークノミクスやUniswap V3の集中流動性など技術革新で大口取引のスリッページも最小化。Curveは現在40億ドルのTVLを有し、ステーブルコイン交換分野で圧倒的な優位を維持。Balancerはマルチトークンプールや加重調整でポートフォリオ管理ツールに進化。
ここまでが現在のDEXシェア25%到達までの流れだ。ソラナミームコインブーム、規制圧力、使い勝手、技術発展などが複合的に急成長を牽引した。
だが本当の問いはこれだ:
「果たしてDEXはCEXを超えられるのか?」
25%は出発点に過ぎない。DEXが暗号資産取引の“絶対王者”へ成長するには、これまでとは全く異なる次元の原動力が必要だ。今後6年間のDEXエコシステムを劇的に変える5大メガトレンドを分析したい。
未来の原動力:CEX逆転のロードマップ
1) 機関参入とDEX二重化:規制取り込み+自由共存 ★★★★★
DEXエコシステムが根本から再編されている。機関投資家流入で、DEXは2つの方向に分岐しながら進化している。
規制対応DEXとRWAトークン化
BlackRockのBUIDLファンド(17億ドル)を皮切りに伝統金融がDEXへ参入。しかし彼らは何でも使うわけではなく、KYC/KYB統合済み「ホワイトリストDEX」のみ利用する。Aave ArcはKYC済み機関向け限定の流動性プールをすでに運用、TVL5億ドルを達成している。
Maple FinanceやTrueFiは、それぞれ20億・15億ドルの機関向け貸付をKYCベースで実行。UniswapもオプショナルKYC機能の導入で機関投資家を取り込む計画だ。Boston Consulting Groupは2030年までにトークン化資産市場が16兆ドルに達すると予測。JP MorganのJPM Coinや、シンガポール中銀のProject Guardian、欧州中銀のデジタルユーロ実験などもDEXインフラ活用予定。この巨大資金の多くが規制準拠DEXへ流れ込むだろう。

規制外DEXの持続と進化
一方、本来のDEX精神は失われていない。Tornado Cash開発者が逮捕されてもプロトコル自体は止まらなかった。新しいDEXの中にはフロントエンドを持たずスマートコントラクトのみで稼働、IPFSで検閲耐性を確保するものも。CoW Swap, 1inch ProなどはMEV保護や完全プライバシーを提供。Railgunはゼロ知識証明による完全匿名取引を提供し、月間取引量は10億ドル超。規制手の及ばぬ領域で革新を続けている。
未来の均衡点
2030年までにDEX市場は規制対応DEXが60–70%、自由型DEXが30–40%という構造になる。企業イントラネットとオープンウェブが共存するように、それぞれの役割・ユーザーを持ち発展する。時にブリッジ経由で接続されつつも、本質的には異なる世界へ。
2) 見えないインフラ:アプリ内のDEX ★★★★★
DEXの本当の大衆化は、ユーザーがDEXを使っている自覚すらない瞬間に達成される。ブロックチェーンアプリ・エコシステムの拡大に伴い、DEXは不可視インフラになっている。
ゲーム内DEX
Axie Infinityのプレイヤーは、ゲーム内でSLPをAXSに交換する際にKatana DEXを通じているが意識しない。ただ交換ボタンを押すだけ。Gods UnchainedはImmutable Xのオーダーブックをバックエンドで利用してカード取引を制御。2024年には既に日間100万件を超えるゲーム内取引がDEX経由で実施された。Treasure DAOはメタバースゲーム共通経済圏を築き、異なるゲーム間の資産移動時にも自動DEXスワップが生じる。「The Beacon」で得たアイテムを「Realm」で使うとき、トークンスワップが自動発生し、ユーザーは単に「送る」ボタンを押すのみ。

ソーシャルアプリの自動取引
Lens Protocol上ソーシャルアプリではチップ・購読・NFT購入など全て自動でDEXが活用される。ユーザーは「$5チップ送信」をクリックするのみだが、裏側ではMATICがUSDCへ変換されて送金される。FarcasterのFramesはフィード内で直接トークンスワップ可能、月200万件取引を処理。
決済システムとの統合
Request NetworkやSablier等決済プロトコルは、どのトークンでの支払いも受け付けられる。店舗側はUSDC受取希望でも購入者はETH・MATICやミームコインで支払い可能。中継でDEXが自動変換を担う。2025年までに、こうした「見えないスワップ」がDEX取引の30%に達する見通し。
DAOと給与システム
Superfluidはリアルタイムストリーミング決済を実現し、バックエンドでDEXによるトークン間変換を自動処理。CoordinapeなどDAO報酬システムは貢献度に応じトークン自動分配、受取人が希望するトークンで自動変換。2024年時点で500以上のDAOがこうしたシステムを活用。
3) AI自律取引システム ★★★★☆
AIと自動化取引が本格化し、単なるボットトレードの枠を越えた新たな金融生態系が出現中。
MEVボット経済の拡大
2024年、MEV(Maximum Extractable Value)ボットが生み出した利益は20億ドル超。Flashbotsデータによるとイーサリアムだけで日平均500万ドルのMEVが抽出される。上位10のMEVボットが全利益の65%を占め、ミリ秒単位で数千のDEXを監視。Jito LabsのSolana MEVインフラは2024年検証者向けに4億ドル超のMEV利益を分配し、ネットワークセキュリティと取引効率向上の好循環を実現。
AIエージェントによる自立経済
Truth Terminalは自主的にツイートし、ミームコインを宣伝し、寄付を受け自動再投資。2024年末時点で150万ドル超の資産を運用。ai16zはAIエージェント投資DAOで、AIプロジェクト16件に計400万ドル投資。各AIが独立して取引戦略を策定・実行。Numeraiは2万人のデータサイエンティストがAIモデル提出し、成果に応じNMRトークンで報酬。予測ベースの自動取引システムは月10億ドル超の取引を実現。
インテント(意図)ベースの取引拡大
CoW Protocolは2024年に150億ドルの取引量を処理。利用者は「ETHを最高値で売りたい」など“意図”を出すだけで、Solverと呼ばれる専門ボットが最適取引を競い実行。平均して一般的DEXより3〜5%良好なプライスを実現。UniswapXも同様のintent-basedシステムで、2024年末ベータ開始3ヶ月で50億ドル取引達成。ガス代不要取引・MEV保護・最適価格保証で専門家同等の取引経験が誰でも享受可能に。

自動リバランスと利回り最適化
Yearn Finance V3はAIベース戦略最適化導入。2024年時点TVL30億ドルをAIがリアルタイムで数十種戦略解析・資金再配分し、平均APYが人間トレーダーより15–20%高い。Sommelier Protocolは機械学習でLP戦略最適化し、35%上乗せ収益を提供。Uniswap V3の複雑な価格範囲設定もAIが自動調整し、一般ユーザーもプロ級収益が狙える。
コピー&ソーシャルトレーディングボット
dHEDGEは2024年AUM10億ドル突破。トップトレーダー戦略自動コピーのボットが24時間稼働、1戦略ごとに500–1,000ボットが連動し、合計5万以上が稼働中。
4) パーペチュアル&デリバティブDEX ★★★★☆
2024年分散型パーペチュアル取引は1.5兆ドルで138%増。DEX全体成長の主力エンジンの一つとなった。
Hyperliquidの圧倒的成長
Hyperliquidは日間取引量60億ドルを記録し、Binanceとの差を急速に縮小。独自L1チェーン上の完全オンチェーンオーダーブックで、CEX並みの速度・UXを実現。平均10msレイテンシ・秒速10万オーダー処理は従来DEXの限界を超えた。最大特徴は資産自主管理のままCEX同等の取引体験が享受できる点。個人鍵紛失リスクなしに、機関取引の水準を可能にした。

GMXとGains Networkの革新
GMXはV2リリースでArbitrum/Avalanche合計TVL10億ドルに到達。オラクル型価格フィードとマルチアセットプールによるスリッページゼロの大口取引を実現。LPはトレーダー損失に応じて収益を得る構造で、年15–25%安定利回りを提供。Gains NetworkはAI型価格予測統合gTradeで月間取引量200億ドル。最大1000倍レバ対応で、合成資産経由で株式・商品・FX等も取引可能に。
Vertex ProtocolとdYdXの機関化
Vertex Protocolは機関投資家向けプライムブローカレッジを始動。複数取引所一括接続・ポートフォリオマージン・アルゴ取引等、従来機関ニーズ全対応。dYdX v4はフル分散型でCosmos系app chainへ移行。検証者主導のマッチングでSPOFゼロ実現、日間30億ドルのDEXデリバティブ先導維持。
5) クロスチェーンインフラの成熟 ★★★☆☆
ついにクロスチェーンインフラが実用水準に到達。ユーザーはチェーン意識せず取引できる環境が実現し始めた。
LayerZeroとStargateの本格実装
LayerZero V2は30以上のメインチェーンを接続し、日間クロスチェーン取引高5億ドルを達成。StargateはETH・BSC・Polygon・Avalanche・Arbitrumなどステーブルコイン流動性統合、チェーン間即時移動を可能に。ETHからUSDCを送るとSolanaで即USDC受取可能で、中間ブリッジは不要。平均送金時間2分未満。
AxelarとWormholeのセキュリティ強化
AxelarはCosmos検証者ネットワークのPoSモデルで50億ドル超資産を安全管理、60以上のチェーンに対応しスマートコントラクト呼び出しもクロスチェーン可能。WormholeはGuardianネットワーク強化でセキュリティを飛躍的に向上。Jump Crypto, P2P, Stakedら19検証者が運営し、2022年ハッキング以降無事故で300億ドル超を処理。
THORChainのネイティブ資産スワップ
THORChainはBTC, ETH, BNB等をラップなしで直接交換できる唯一のプロトコル。2024年総取引高80億ドル突破、平均スリッページ0.5%未満。特にBTC-ETHスワップは日間取引高1億ドル超で、CEX頼らぬ主要資産移動の新標準へ。Lightning Network統合で少額決済も高速化。
チェーンアブストラクションの現実化
Particle NetworkやXIONはユーザーがチェーン意識せず使える“チェーン抽象化”ウォレットを発表。単一アドレスで全チェーン資産管理、最適チェーン自動選択取引対応。大衆普及すれば「Ethereum DEX」「Solana DEX」といった区分も無意味となり、「トークンAからBへ交換」という意図さえあれば最適ルートが自動実行される時代に。
DEXシェア予測:転換点に向けて
年次シナリオと主なターニングポイント

2025年末:28% ― RWAトークン化初期実験
BlackRockのBUIDLが複数チェーンへ拡大し試験的成功。ただし機関投資家の多くは様子見を続ける。規制枠組みが徐々に具体化されつつあり、実際適用には時間を要する。
2026年末:35% ― 機関資金の漸次流入
大手ヘッジファンドやファミリーオフィスがDEX利用開始。ただしメガバンクや年金基金は依然として規制明確化を待つ。AI取引ボットがDEX取引量の10–15%を担い、徐々に影響力拡大。
2027年末:45% ― 臨界点接近
主な金融機関がパイロットを超え実務運用でDEX組込を開始。G20最初の国がCBDCとDEX連携実験実施。CEXとDEXの競争も最高潮へ。
2028年末:50%以上 ― 逆転の始まり
DEXが史上初CEXを逆転。ただし圧倒的優位ではなく、両システムが長所を活かし共存する時期。クロスチェーン技術進化でユーザーも自在な資産移動が可能になる。
2030年:65% ― 新たな均衡
DEXが暗号資産取引の主流となる一方、CEXも35%の確固たるシェアを維持。法定通貨接続や初心者向けサービス、特定規制要件対応などはCEXの役割として残る。両システムが相補的に作用する成熟生態系が形成される。
CEXの持続的役割
ただしCEXも次のような分野で不可欠な役割を担い続ける:
規制準拠ゲートウェイ:機関投資家・上場企業は監査および規制報告が必要で、CEXが提供
法定通貨インフラ:伝統銀行や法定通貨との接続は引き続きCEXの独壇場。CBDC普及までは移行過程で不可欠
ユーザー保護サービス:ハッキングや人的ミス時の資産復旧、顧客サポート、保険等はCEXならではサービス
地域特化型:各国複雑な税制・規制要件を満たすローカルサービスもCEXが担う
結論:新時代の金融に向けて
DEX25%は単なるマーケットシェアではない。これは信頼ベースから検証ベース、仲介主体からプロトコル中心、国単位からグローバルネットワークへの大変革を告げるサインだ。あらゆる技術革命と同様、DEXも当初は「より良い取引所」と見なされていた。しかし今やDEXがまったく新しい金融システムの基礎であることが明白である。
2027年末にDEXが45%、2028年末には52%でCEXを超える瞬間は、単なる統計的転換点でなく、数百年続いた中央集権金融の終焉・分散型金融新時代の幕開けとなる。我々は人類史最大の金融実験の真最中にある。中央権力なき信頼、国境なき金融、誰にでも開かれたシステム――その全てがDEXで現実になりつつある。
DEXの成長と進化は、ブロックチェーンが単なる技術実験を超えて「オープンファイナンス」という本質的価値の実現に至っている証左だ。Satoshi Nakamotoが夢見たP2P電子マネーシステムのビジョンは、いまやDEXを通じて包括的な金融エコシステムへと拡大している。ブロックチェーンが約束した検閲耐性・パーミッションレスアクセス・透明性・自己主権――その全てがDEXで体現されている。CEXが依然として伝統金融の影を落としているなら、DEXは真のブロックチェーン精神の具現化なのである。
■Kim Seo-jun(Hashed代表)経歴
△ソウル科学高等学校早期卒業
△POSTECH(浦項工科大学)コンピュータ工学科卒業
△Nori CPO兼共同創業者
△Hashed代表取締役
△SoftBank Venturesベンチャーパートナー
△国会第4次産業革命特別委員会アドバイザー
△教育省未来教育委員会委員
寄稿内容は本紙編集方針と異なる場合があります。

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