- ドナルド・トランプ大統領がイランに対し、2週間の期限を提示して核プログラム廃棄交渉を強く迫っていると伝えた。
- イランは米国だけでなく、英国・フランス・ドイツとも交渉に臨むなど、ツートラック外交戦略を展開しているとした。
- トランプ大統領の圧力にもかかわらず、核プログラムの廃棄は不透明であり、交渉が決裂した場合、中東地域の長期的不確実性が高まると分析された。
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イランの核放棄を引き出せるか
米、バンカーバスターで攻撃しても
核施設の完全除去は保証なし
イランに『自主的核放棄』の圧力
MAGAも参戦反対の声
集中爆撃で追い詰められたイラン
英・仏・独と会談…米とも接触
「禁断の兵器」クラスター弾を投入

ドナルド・トランプ米大統領はイランに2週間の交渉期限を提示した。イランが自ら核プログラムを破棄し、「降伏」するよう圧力をかけた形だ。イランは抗戦の姿勢を見せつつも、同時に米国、英国・フランス・ドイツと「ツートラック交渉」に乗り出している。しかし、トランプ大統領の望む通り核プログラムが放棄されるかどうかは依然として不透明だとの分析も出ている。
◇「交渉の可能性は高い」
トランプ大統領は19日(現地時間)、「今後2週間以内に攻撃に踏み切るかどうかを決める」とキャロライン・レヴィット米ホワイトハウス報道官が伝えた。レヴィット報道官によれば、トランプ大統領が最終決断まで2週間設けた理由は「近い将来にこうした事態が起こる可能性も、起こらない可能性もあるが、イランとの交渉の可能性がかなりあるという事実に基づいている」と説明した。
米国はイランの戦争インフラと軍指導部が相当程度無力化された今こそ、イランの核問題を解決する機会だと判断している。トランプ大統領は17日、軍部が策定したイラン攻撃計画を承認したが、最終命令は保留中だ。イランとの戦争に軽々しく踏み込んで、イラク戦やアフガニスタン戦の時のように米国が中東の長期戦争に巻き込まれる可能性を懸念していると分析されている。地下深くに隠されたイラン・フォルドゥの核施設をバンカーバスターで完全に除去できるか不透明な点も、トランプ大統領がためらう理由の1つだ。トランプ大統領の強固な支持層である「MAGA(米国を再び偉大に)」陣営が米国の中東紛争介入に反発しているのも重荷となっている。一方、リンジー・グラハム上院議員など一部タカ派は、バンカーバスター投下の決断をトランプ大統領に促している。
◇「外交的解決の機会は残されている」
トランプ大統領の「2週間期限」提示に対し、イランはまだ公式な反応を示していない。しかし、20日にはスイス・ジュネーブで英国・フランス・ドイツと核協議を行うこととした。Reutersによれば、この協議は米国の調整下で進められ、3カ国外相はイランの核プログラムが軍事用ではなく民間目的に限定されるという確かな保証を得ることを協議目標としている。マルコ・ルビオ米国務長官、スティーブ・ウィットコフ米中東特使と会談したデイヴィッド・ラミー英国外相はこの日SNSで「今後2週間は外交的解決策を達成できる機会が開かれている」と表明した。
米国とイランの非公開対話も続いている。13日にイスラエルの空爆が始まって以来、ウィットコフ米特使とアッバス・アラクチー・イラン外相は外交的解決策を模索して複数回電話協議を行ったとされる。アラクチー外相は「イスラエルが攻撃を停止すれば報復もしない」と述べたという。
米国はイランが核プログラムを断念し、フォルドゥ核施設も自ら無力化することを求めている。米政府関係者はCBSに「(トランプ大統領にとって)任務を完遂するとはフォルドゥを破壊することだ」と語った。
問題は、交渉で米国が望む結果を得られない場合だ。アリ・ハメネイ・イラン最高指導者は17日、「戦いは始まった。(イスラエルに)容赦はない」と抗戦意思を示した。交渉が決裂すれば、イランは米国との長期戦も辞さない可能性がある。
この場合、トランプ大統領は再び「攻撃か、交渉か」を悩むことになる。トランプ大統領はウクライナ戦争でロシアに停戦を促し2週間の期限を与えた。しかしロシアが応じなかったにもかかわらず、トランプ大統領は特段の措置を取らなかった。イランに関しても同様の事態が繰り返されれば、トランプ大統領の「最大圧力」戦略の信頼性は下がることになる。
イランが核兵器製造を決断する可能性も指摘されている。New York Times(NYT)によれば、米情報当局はイランがフォルドゥ核施設を攻撃されたり最高指導者ハメネイが暗殺された場合、核兵器製造に踏み切るとみている。
◇ イラン、「悪魔の兵器」クラスター弾使用
イスラエルとイラン間の武力衝突は連日激化している。イスラエル軍報道官はこの日、イラン・イラクの重水炉核施設、ナタンツ核施設と共にロシアと共同建設したブーシェフル原発も攻撃したと発表した。続いて、ブーシェフル原発への言及は誤りだったと訂正したが、実際に攻撃があったかどうかについては肯定も否定もしなかった。
イスラエルの集中的なミサイル施設攻撃に追い詰められたイランは、クラスター弾頭搭載の弾道ミサイルを発射したとされる。イスラエル軍は同日午前、イスラエル中部に落下したイランの弾道ミサイルのうち少なくとも1発がクラスター弾ミサイルだったことを確認した。クラスター弾は1つの弾頭の中に数十から数百の子爆弾が収められていて、爆発時にこれらの子弾が四方に拡散する兵器だ。民間人と軍人を区別せず無差別に殺傷するため、「悪魔の兵器」とされている。
今回の紛争による死傷者は増え続けている。イスラエル政府によると、前日までにイランの攻撃によるイスラエル国内の死者は少なくとも24人。米国ワシントンのイラン人権団体の推計では、イランでは民間人263人を含む少なくとも639人が死亡、1,300人以上が負傷している。
ワシントン=イ・サンウン特派員/キム・ジュワン記者 selee@hankyung.com

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