「ビットコイン、テクニカルリバウンドにもかかわらずトレンド転換は不透明…8月も様子見相場か」

ビットコイン（BTC）が短期的なテクニカル調整局面に入ったとの分析が出ている。取引量の減少やファンディングレートの低下などにより投資家心理が冷え込む中、市場は米国の9月利下げの可能性に注目している。

8日、仮想資産（暗号資産）分析企業Matrixportは週次レポートで「最近のビットコイン市場は取引量の減少とともに全体的な流動性が弱まっている」とし、「8月の季節的な不確実性や外部要因の中で、投資家の慎重な姿勢が目立っている」と明らかにした。

市場ではテクニカルサポートラインの再確認がカギだとの見方もある。レポートは「11万2,000ドルは一度調整後に反発を試みた区間だが、最近は勢いが弱まり再び試される可能性がある」とし、「この水準を割り込むと、10万6,000ドル台が次の主要なサポートとなる可能性がある」と分析した。

また「ビットコインの主要な変数は米国の経済成長率に対する市場の再評価である」とし、「経済指標が低調な中、米中央銀行であるFed（連邦準備制度）が明確な利下げシグナルを出さなければ、調整局面が続く可能性がある」と展望した。

レポートは「上場企業のビットコイン保有拡大も、最近の低調なボラティリティによって制約を受けている」とし、「これは株価に対するビットコイン資産価値（NAV）が縮小し、新規買い増し余力の弱体化につながる」と指摘した。

さらに「ビットコインがテクニカル的に売られ過ぎの水準に入っただけに短期的なリバウンドの可能性はあるものの、力強いトレンド転換には触媒が不足している」とし、「明確な方向性が現れるまではレンジ相場が続くだろう」と見通した。