MetaMask（メタマスク）、無期限先物取引・リワードプログラムを公開…Polymarketとも提携

グローバルなブロックチェーン企業Consensys（コンセンシス）が開発したセルフカストディ型ウォレット「MetaMask（メタマスク）」が、無期限先物取引機能と「MetaMask Rewards（メタマスクリワード）」プログラムを開始したと10日に発表した。今回のリリースによりMetaMaskは単なるウォレットを超え、オンチェーン金融のオールインワン取引・投資ハブとしての地位を確立する戦略だ。

無期限先物は暗号資産（仮想通貨）取引量の約75%を占めるが、これまでは中央集権型取引所でのみ取引されてきた。MetaMaskは分散型取引所（DEX）Hyperliquid（ハイパーリクイッド）の技術を導入し、ウォレット内で直接無期限先物取引をサポートする。すべてのEVMチェーンでワンクリックで資金チャージが可能で、手数料ゼロ方針と改良されたモバイルアプリにより速度とアクセス性を強化した。

併せて発表したリワードプログラムはオンチェーン取引活動に対する報酬システムで、ユーザーはスワップ・先物取引・カード決済・ステーブルコイン保有などさまざまな方法でポイントを獲得できる。ポイントは3か月単位のシーズン制で運用され、3,000万ドル規模のリニア（LENEA）分配、手数料割引、優先サポート、メタルカードの無料特典などが提供される。

またMetaMaskは年末に世界最大の予測市場であるPolymarket（ポリマーケット）と独占パートナーシップを締結し、プラットフォーム内に予測市場取引機能を統合する予定だ。これによりユーザーはスポーツ・暗号資産・政治など多様な分野の予測取引をMetaMaskウォレット内で直接行えるようになる。

今回の発表によりMetaMaskはウォレットを超え、グローバルな分散型金融（DeFi）の実質的な玄関口へと進化する方針だ。ユーザーは単一プラットフォーム内で取引・投資・決済など多様な金融活動を行うことができ、これはMetaMaskの「誰にでも、どこでも高度な金融ツールを提供する」というビジョンを強化する契機になる見込みだ。

ガル・エルダル（Gal Eldar）MetaMaskグローバルプロダクト責任者は「MetaMask（メタマスク）はユーザーが資産を直接管理できるよう設計されている」と述べ、「今回のリリースはユーザー中心のオンチェーン金融エコシステムへの転換点だ」と語った。