'コスピ新記録の主役' 半導体株、短期急騰の負担を乗り越えてさらに行くか [週間見通し]

コスピ指数は連日で史上最高値の行進を続けている。連休直前には3500台を突破し、連休が明けるとすぐに3600台を超えた。連休期間に人工知能（AI）ラリーが強かったおかげだ。

株価が急速に上昇した分、警戒感も高まっている。AIラリーが出る前には「AIバブル論」が再び提起され、米連邦政府のシャットダウンや1ドル=1420ウォン水準を突破した為替も不安要因だ。

ただし今週（13～17日）から始まる決算シーズンで企業が好業績を出せば、株価の上昇が続くという期待が膨らんでいる。

12日、韓国取引所によると10日、コスピは1.73%急騰して3610.60で取引を終えた。連休直前と同様に、10日にもサムスン電子とSKハイニックスがそれぞれ6.07%と8.22%急騰して指数を押し上げた。連休直前の2日にもサムスン電子とSKハイニックスがそれぞれ3.49%と9.86%上昇した。2日と10日の2取引日間でサムスン電子は9.77%、SKハイニックスは18.89%上昇した。

半導体株に買いが集中し短期間で指数が急上昇した負担があるにもかかわらず、証券街では今週も上昇が続く可能性を期待している。決算シーズンが始まるためだ。

すぐに来る14日にはサムスン電子が暫定実績を発表する。第3四半期の営業利益コンセンサス（証券会社推定平均）は10兆898億ウォンまで上方修正されている。NH投資証券のナ・ジョンファン研究員は「最近、国内半導体業種の株価が急速に上昇したが、半導体セクターの業績見通しもともに上方修正されている」とし、「ポジティブな流れが続くだろう」と見通した。

AI関連企業が第3四半期に好業績を出せば、秋夕の連休期間の序盤に再び取り沙汰された「AIバブル論」がしばらく沈静化する可能性も期待される。キウム証券のハン・ジヨン研究員は「まだ大多数の市場参加者がAI関連銘柄の株価上昇に業績が裏付けられている点を過去のドットコムバブルとの違いとして認識しているようだ」とし、「10月後半に予定されているマイクロソフト、メタ・プラットフォームズ、アマゾンなどの大型ハイパースケーラー企業の決算発表が新たな『分岐点』になるだろう」と分析した。

ウォン・ドル為替レートがドル当たり1420ウォンを超えた点も、株式市場の上昇をくじくほどの悪材料ではないという見方が強まった。ハン・ジヨン研究員は「過去の危機時にウォン・ドル為替が急騰した際とは異なり、韓国の国別リスク指標であるクレジット・デフォルト・スワップ（CDS）プレミアムは比較的低い水準にとどまっている」とし、「最近の為替急騰が韓国経済のファンダメンタルの悪化に起因するとは言い難い」と述べた。

長引く米連邦政府の閉鎖（シャットダウン）が米連邦準備制度理事会（Fed）の利下げ期待を弱める悪材料として作用する可能性も懸念された。現地時間15日に予定されている米9月消費者物価指数（CPI）の発表が延期される可能性があるためだ。物価データを確認できなければFedは利下げに踏み切ることに負担を感じざるを得ない。

ただし影響は短期にとどまる見込みだ。ナ・ジョンファン研究員は「シャットダウンが長期化して10月の連邦公開市場委員会（FOMC）定例会での利下げ期待が弱まる場合、株式市場の短期調整は避けられないだろう」としつつも「結局Fedが利下げサイクルに入る可能性が高い点から中長期的には株価の上昇トレンドは続くだろう」と述べた。

ハン・ギョンウ ハンギョンドットコム記者 case@hankyung.com